世界人助け指数

　毎朝会社の神棚にある榊の水替えを行います。この頃めっきり水が冷たく感じるようになりました。改めて暦を見てみると、水も冷たく感じるはずです、冬将軍の到来を告げる大雪も十日ほど前に過ぎていて、二十四節気も年内冬至を残すだけとなっていました。
　もう半月で新しい年がやって来ます。書きたくはないですが、今年もコロナで開け、コロナで暮れる年になりそうです。ただ一年延期された東京五輪・パラリンピックも無観客でしたが開催出来ました。衆議院選挙では世代交代がみられました。今年も熱海の土石流など水による災害が起こりました。海外では大リーグで文句なしの活躍をした大谷翔平選手は気持ち良かったですね。相撲では白鵬が引退して、照ノ富士が横綱になりました。真鍋さんのノーベル物理学賞は何か暖かいものを感じました。スポーツや学術の分野では良い年でした。そうそうアメリカの新しい大統領にバイデンさんが就任したのも今年でした。
　様々なことがありました。しかしコロナで溜まったストレスを向けてはいけない方向に発散してしまう人たちも沢山いたように思います。理由もないのに人に切付けたり、電車の中で人を刺し、火を点ける。これは逃げようもありません。車の逆走も多かったです。人々の気持ちが荒んでしまって、いや狂ってしまっているのかも知れません。政治は10万円を配るのに格好の悪いこと。現金で配ればいらない経費を、わざわざクーポン券にして900億円以上も遣おうとする。この国大丈夫ですかと言いたくなります。
　こんなランキングがあります。「この1か月の間に見知らぬ人を助けたか」、「この1か月の間に寄付をしたか」、「この一か月の間にボランティアをしたか」ランキングです。「世界人助け指数」と呼んでいるようです。日本は114か国のうち、総合順位で何と114位の最下位です。日本は、コロナ禍でなかなか外に出られず、人にも会えずでしたからかも知れませんが、やはり考えさせられます。自分のことばかり考えず、周りにも優しい目を配りながら過ごせるようにしたいものです。
　寒波がやって来そうです。身体の外側も暖かく、内側からも温かくして夜の時間の長い時期をニコやかに過ごしましょう。「お爺さん、今日もですか？」、「ちょっとだけ、ちょっとだけ」。これ毎晩の会話です。