電話、手紙、それとも待ち伏せ

　夏日、真夏日だったのが、昨日から肌寒さを感じます。今朝愛犬の散歩にTシャツでは寒いのでトレーナーを着て出掛けましたが、それでも寒いの何のって。特に日陰のところは凍えてしまいそうでした。またこんな時愛犬はなかなか帰ろうとしないのです。結局最も長いフルコースの散歩でした。ブルブル。
　6時過ぎに家に戻って温まるためにも早速ストレッチです。今日のBGMは1973年にヤマハのポピュラーソングコンテストで入賞し、その「ひとりぼっちの部屋」でデビューした高木麻早のアルバムを聴きながらでした。その中に「片思いなんてつまらない」という曲があります。素敵なお嬢さんに恋をしてしまった男の子の気持ちを歌います。「なんとかしたいけれど、箱入り娘じゃ難しい」、この後がサビで「電話、手紙、それとも待ち伏せ…」と続くのです。この頃の電話は固定電話か公衆電話だと思います。手紙は下手な字を出来るだけ上手に見えるように何度も何度も書き直した直筆文章です。今なら「スマホ、LINE、」で「待ち伏せ」はそのままですかね。しかし、今「待ち伏せ」は訴えられ、ストーカーで捕まってしまう恐れもあります。何とか気持ちを伝えようと頭の中で物凄く真剣に考えるんです。そしてその時間はとても幸せな時間なのです。50年前は良かったですね。この曲を聴いて先程冷えた身体も心も共に温まってくれました。そしてこの曲の最後は、サビの後「明日は、明日こそは打ち明ける」と決意のエンディングです。聴き終わった後で「よし、頑張れ！」と応援している自分がいました。
　今の世の中、時間に追われて忙し過ぎません？そして忙しいので簡単にできるSNSなどに頼っていませんか。最近はいくつかの情報を入れてやると全く非の打ち所の無い文章を作ってしまうチャットGPTとかいうものまで出てきました。夏休みの読書感想文は、本の内容が入力されていれば読まなくても書けることになってしまいます。本当に考えることをしなくても済んでしまう時代です。映画を短縮して観るというのもあるようです。どうなのでしょう。勿論そのような人ばかりではないことも分かっています。私は、感性を大切にしたい人間なので、（電話は良いですが）スマホやLINEで送られるとそれだけで何か薄っぺらい、味気の無い乾いた感じがして、気持ちが萎えてしまいます。スマホやLINEは使いますが事務的なこと、連絡事項に止めています。一言一言、一コマ一コマの中に思いが詰まっていて、その一つ一つを感じることがとても大切で素敵なことだと思っています。
　毎晩いただくお酒もそうです。同じお酒を飲んでも日によって味わいは異なります。これがまた楽しい。近頃少し飲み過ぎのようなので今日はノン・アルコールでと思って帰宅したら、様々なお酒たちの声が聞こえます。かわいそうに一日私の帰りを待って留守番していたのですね。お酒の神様にお礼をするつもりでいただきましょうかね。先週末に届いた肴も冷蔵庫を開けると「食べて！」と眠りから覚めたようです。
「は～い、いただきま～す。」