「清明」に思う

　4月になりました。また街に新社会人が期待と不安を胸に動き出す桜の季節です。ところが今年は桜満開のところはまだ少ないように感じます。暖かかったり寒かったり、日が差してみたり雨続きだったりで、桜も花開くタイミングが掴めないのでしょうか。毎朝眺めながら桜の気持ちを考えてしまいます。
　昨日の朝、台湾で地震が発生しました。マグニチュード7.7ですから大きな地震です。直ぐに台北に居る友人に安否確認の電話をしました。お陰様で元気に電話に出てくれたのでホッとしました。日本では一時沖縄辺りに津波警報が出て混乱しました。今日になって地震発生時や地震発生後の状況が報道されますが、かなり大きな被害があったようです。日本での災害の時、いつも一番に手を差し伸べてくれる台湾です。日本もいち早く救援の手を上げて欲しいと思います。
　今日は二十四節気の「清明」（せいめい）です。清浄明潔（せいじょうめいけつ）を省略したもので、空気が澄んで爽やかな風が吹き、太陽の日差しがうららかに降り注ぐ季節。草木が芽吹き、花が咲き誇り、まさに本格的な春を感じさせてくれる頃です。昨日は津波警報発出で大変だった沖縄では、「清明祭」（しーみー）と呼ばれる、私たちで言えばお彼岸のような先祖供養の行事があるそうです。親族が集まってお墓参りに出掛けます。いつものとは違い、食事を持ち寄ってお墓の前で行うお祝いの行事だと言います。確かに沖縄のお墓には前にテーブルのようなものがあります。そこに食事や飲み物、果物やお菓子、お餅やおにぎりと奇数品目を重箱に入れて持って行き、花も添えてお祝いをするのだそうです。年に一度、親戚縁者が集まり、先祖にお参りして、今までの自分の一年を振り返ることです。日本にも春秋のお彼岸にお寺で報恩講と呼ばれる法要が営まれ、先祖に感謝し、僧侶の話を聴く機会があります。私は最近その法要に参加できていません。ああ、何と罰当たりなことです。
　今日のニュースで自民党の政治資金問題に関与した派閥幹部や収支報告書への500万円以上の不記載があった議員の処分を党紀委員会で決めるとの報道がなされています。そんな処分で国民は納得しません。同じ穴の狢の処分です、国民は、「ああ、またか」です。この前の政治倫理調査会は何だったのですか。このようなことをするにも経費は掛かります。勿論税金を遣うなどはないでしょうね。もっと明確に、国民をがっかりさせたのだから、直ぐに議員を辞職して、次の選挙の機会には立候補させないくらいのことをするなら国民も納得でしょう。しかしそのようなことにはならないような仕掛けが既に作られているのでしょうね。前述しましたが、今日は「清明」です。自民党の処分対象の議員に止まらず、すべての国会議員が沖縄の清明祭に倣って政治の祖先にお参りして、自分が政治家としてふさわしいか考えなさいと言いたい。ここでまた嘘をつくのなら「閻魔様に舌を抜かれてしまえ」と思ってしまいます。いいのですか日本、このままで。

「アンタ、また一人で起こってるんか。こないだ先生に血圧上がらんようにいわれたやろ」。
「そんなこと言うても、国民がどう思てるかわからんような奴は政治家とちゃう」。
「せやな、けど怒っててもしゃーないやん。ちょっと美味しいの買うてあるから、アンタ、飲もか」。
「ワ～。これ美味いんや。オマエ、高かったやろ」。「アンタが機嫌よう居てくれてると嬉しいからな」。
「嬉しいこと言うなぁ、オマエは。よっしゃ、パッといこか」。「ホンマに簡単な人やな、アンタは」。